転倒などで頭を強打した時、ちょっとこぶが出来ただけだから大丈夫と軽く思っていませんか？
頭を打ったときには、頭の中にいろいろな変化が起こります。
特に頭の内側で出血した時は、最初は一見何の変化がなくても、生命に危険がおよぶことがありますので注意が必要です。
このような出血による症状の出方は、血のたまる速さによって違います。 頭を打った後、すぐに起こることも、数日たってから起こることも、ずっとおくれて数ヶ月たってから起こってくることもあります。
特に最初の24時間は注意が必要です！
次のような症状があると危険なサインになります。
・頭の痛みがだんだん強くなる。
・吐気や嘔吐が何回も起こる。
・ぼんやりしたり、ほっておくとすぐに眠ってしまい起こしてもなかなか起きない。
・何度も同じ事を繰り返し聞く。会話の内容がおかしい。
・物が二重にみえたり、よく見えなくなったりする。
・手足が動きにくくなったり、しびれたりする。特に右と左の手足の動きが違う。
・けいれんが起こる。
・熱がどんどん高くなる。
・ひとみの大きさが右と左で違う。
このような症状がある場合は下記のようなことが考えられます。
・急性硬膜外血腫
外傷後、頭蓋骨と脳を包む硬い膜（硬膜）の間に出血した場合を言います。 急速に増大し脳を押しつぶすような場合、生命の危険があります。
・急性硬膜下血腫
外傷後、脳と脳を包む硬い膜（硬膜）の間に出血した場合を言います。 急速に増大し脳を押しつぶすような場合、生命の危険があります。
・脳挫傷・脳内出血
外傷後、脳そのものが挫滅し（脳挫傷）、脳内に出血した場合を言います。 出血が多い場合、挫傷の範囲が広い場合、生命の危険があります。
・慢性硬膜下血腫
慢性硬膜下血腫とは、ゆっくりと（慢性）、脳を包んでいる膜（硬膜）の下に血が溜まる（血腫）病気です。
頭部外傷後3週間から数ヶ月で発症します。頭痛、認知症、麻痺、歩行障害などの症状がでます。
この他、外傷性くも膜下出血、頭蓋骨骨折など。
いづれにしても、頭を打った後にからだの異変を感じたらすぐに医療機関を受診してくださいね。
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